帯状疱疹予防ワクチン
帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防にワクチンを打ちましょう
子供の頃にかかった水ぼうそうのウィルス(水痘ウィルス)は体の中(神経)にひそんでいます。体力の低下や病気、老化などでウィルスに対する免疫力が低下したときにウィルスが潜んでいた神経に沿って皮膚まで出てきて発疹を作るのが帯状疱疹です。帯状疱疹の痛みには2つの種類があります。一つは発症時のウィルスによる炎症の痛み、もう一つは発疹が治った後の起きるウィルスによって障害を受けた神経の痛み(帯状疱疹後神経痛)です(症状チェックの 10.その他の痛み 帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛参照)。ワクチンの予防接種により免疫力を上げることで帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の予防が期待できます。
特に高齢者や糖尿病・膠原病・悪性腫瘍の治療中の方で免疫力低下のある方は注意が必要です。
帯状疱疹予防ワクチンには水痘ワクチンと、帯状疱疹ワクチン(シングリックス)の2種類があります。帯状疱疹ワクチンは効果は高いのですが、2回接種が必要で値段も高額です。両者の比較の表を掲載いたしますのでご参考にしてください。ワクチンは健康保険の適用ではないので自費診療となります。
水痘ワクチン | 帯状疱疹ワクチン | |
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接種回数 | 1回 | 2回(2ヶ月後に2回目) 遅くとも6ヶ月後までに接種 |
予防効果 | 50~60% | 90%以上 |
予防効果 | 5年程度 | 10年 |
料金 | 8,190円(税別) | 20,000円(税別)/回 |
長所 | 1回で済む 値段が安い |
免疫不全の方*にも接種可 予防効果が高い 持続時間が長い |
短所 | 免疫不全の方*には接種不可 持続時間が短い |
2回接種が必要 値段が高い |
両者とも副反応として接種部位の痛み、腫れや発赤が出現する頃がありますが3日から1週間で消失いたします。
*:白血病、抗がん剤使用中、免疫抑制療法中、AIDS などの方