治療法について


治療法について
ペインクリニックで行われる主な治療法は
1.神経ブロック療法
2.薬物療法
3.その他の療法
があります。このページでは、各治療法について詳しく説明していきます。

1. 神経ブロック療法について

1つ目の治療法として、神経ブロック療法というのがあります。神経ブロック療法はペインクリニックの治療の中心とも言うべき治療法です。神経ブロックとは簡単に言えば皮膚から細い注射針を刺して神経のすぐ近くに針を誘導し、針を通じて局所麻酔薬や神経破壊薬を注入すること、または高周波熱凝固法やパルス高周波療法により神経の伝わり方を一時的もしくは長期にわたって遮断することです。また時には炎症をとるお薬を同時に注入することもあります。それではただの痛み止めかと思われる方も多いと思いますが、下の「神経ブロック療法って?」のページでさらに詳しく解説しておりますのでご覧ください。

神経ブロック療法って?
主な神経ブロックの説明
当クリニックで行っている神経ブロックおよびその他の治療法

2. 薬物療法について

img_illustration_022つ目の治療法には、薬物療法というのがあります。ペインクリニックで神経ブロック時以外に用いるお薬には内服薬、貼り薬、塗り薬があります。
内服薬として一般的に鎮痛薬と言われている薬は使用します。鎮痛薬ではかってはがんの痛みにのみ仕様を限られていた薬剤(主にオピオイド系鎮痛薬)が最近ではがんではない頑固な痛みにも使用が認められてきました。がん以外の痛みに使用する鎮痛薬は以下のものです。アセトアミノフェン(カロナール等)、非ステロイド性消炎鎮痛薬(ロキソニン等)、オピオイド系鎮痛薬です。オピオイド系鎮痛薬には弱オピオイドと強オピオイドがあります。弱オピオイドとは麻薬中毒のような習慣性がつきにくい弱い麻薬のような薬(トラマール、トラムセット等)で強オピオイドとは麻薬(モルヒネ等)です。

患者様の痛みの性質をよく精査診断することにより鎮痛薬の他にてんかんの薬や不整脈の薬、うつ病の薬を処方することもよくあります。てんかんは運動神経がけいれんすることであり、不整脈は心臓をリズミカルに動かしている神経の異常と考えられます。ここで痛みというものが感覚神経の異常やけいれんのようなものと考えればこうしたお薬が痛みにも効く理由がお解りになると思います。てんかんの薬の仲間でもてんかんではなくて感覚神経の過敏性を弱めることが主体の薬(リリカ、ガバペン)は神経障害が原因の痛みにはよく使用されます。そもそも痛みというものの多くは体の末梢の方に痛みの原因があってそれが神経によって脳まで伝えられて始めて痛いと感じるものです。また人間の体の中にはこうして伝わる痛みを抑える神経作用があります(痛みの下行性抑制系)。よく例えられるのがラグビーの試合中にけがをした選手が本当はかなり痛いはずであるのにやかんの水をちょっとかけるだけですぐに元気よくプレーをしていることです。こうした緊張状態にあると体内の痛みを抑える作用も活発になっているのです。うつ病のお薬はこうした作用を強める作用があります。またどうしても痛みが長く続くと気分も沈みがちですのでこうした場合もうつ病の薬本来の作用が役立ちます。

体全体の症状から診断して鎮痛作用がある漢方薬を処方することもあります。片頭痛に対しては発作に対しては特効薬的なお薬があります、予防に血圧を下げる薬やうつ病の薬、てんかんの薬を使用することがあります。ご高齢の方に多い骨粗鬆症による痛みには神経ブロックを始めとした鎮痛療法に併用して骨が薄くなるのを防ぐお薬を使用します(骨粗鬆症の項を参照)
貼り薬は湿布薬として消炎鎮痛薬の入ったものが主体ですが、最近は湿布ではなくてオピオイド系鎮痛薬の貼り薬(ノルスパンテープ、フェンタニルのテープ)ががん以外の痛みにも使用可能になりましたので頑固な強い痛みには使用致します。塗り薬は消炎鎮痛薬の入ったものが主体ですが症状によって局所麻酔薬が含まれているものを使用することもあります。

3. その他の療法について

当院で行うその他の療法には刺激鎮痛療法、温熱療法、心理療法があります。
刺激鎮痛療法にはSSPと呼ばれるものと経皮的電気刺激療法(TENS)があります。どちらも軽い電気刺激を体に加えて刺激により痛みを抑えようとするものです。簡単に言うと痛い場所をさすると痛みが和らぎます。こうした作用の応用と考えて頂ければよいと思います。SSPはとがった電極を皮膚に当てて(痛くはありません)体にある針治療のつぼを刺激することが可能で、針治療に近い効果も得られます。またTENSは広い電極面での刺激を行いますがもむような作用もありますので、症状により両者を使い分けて用います。
温熱治療はこうした刺激鎮痛療法に加えて患部を暖め循環をよくし痛みの治療を行います。
痛みというものを感じることには心理的要因が絡みます。心理的要因は痛みが長期化することの原因になります。逆に痛みが長期化すると、心が病む場合もあります。すなわち痛みと心理は深い関係があります。その心理的要因に働きかけて痛みを軽くするのが心理療法です。当院では敦賀温泉病院の神経科の先生による心理療法を行い、心の面からもケアを行います。